「ファイナンシャルプランナー」という資格をご存知ですか?
近年、テレビや雑誌で目にする機会も増えてきて、一般にも馴染みのある資格になりつつあります。
では、ファイナンシャルプランナー(以下、FP)とは、一体何の資格なのでしょうか。
受験するにはどうしたらいい?勉強方法は?など、これから具体的に紹介していきます。
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ファイナンシャルプランナーとは?FPの試験概要
FPは、ジャンルでいうと金融系の資格になります。
簡単に言うと「暮らしに関するお金の知識を持った専門家」というイメージです。
3級から1級までありますが、FP入門編の3級は特に受験資格はありませんので、
どなたでも受験することができます。
筆者はFP2級を保有し、現在個人事務所を開設しています。
主な業務内容は、FP資格取得レッスン、家計診断、マネーレッスン、お金に関するセミナーの講師、金融専門ライターなどです。
FP技能士試験の概要
FP技能士試験は、実施団体が二つあります。「日本FP協会」と「きんざい(一般社団法人 金融財政事情研究会)」です。
どちらで受験しても難易度や合格率に大差はありませんが、後述する実技試験の試験科目の違いがありますので、実技はどれを受験するのかを検討してから、実施団体を決定するのが良いでしょう。
また、金融機関にお勤めの方は「きんざい」にて団体申し込みをすることが多いです。
受験日は、1月・5月・9月と、年に3回あります。 「実技」「学科」両方合格で、晴れてFP3級取得です。
FP試験の合格率と受験科目(学科・実技)
ここでは、実際のFP試験について詳しく確認していきます。
近年の合格率の推移
気になるFP3級の合格率ですが、ここ10年程は安定して合格率7割~8割です。
もちろん先に書いた通り、実施団体や年度により細かな差異はありますが、平均して7割ほどの方が合格しています。
学科試験の詳細
学科は、試験時間120分で出題数60問です。60点満点中36点以上で合格となります。
実技は、試験時間60分で出題数20問です。100点満点中60点以上で合格となります。
学科も実技も、どちらも6割以上得点できればFP3級を取得することができます。学科と実技を一度に受験し一度に合格を目指す方が多いですが、万が一片方だけ合格した場合、次回の受験にて残りの片方のみを受験することができます。
また、着実に時間をかけて学習していきたい方は、受験申し込みの段階で予め片方のみを申し込み、一つずつ合格を重ねていく方法もあります。 学科の試験科目として、以下の6つがあります。
「ライフプランニング」「リスク管理」「金融資産運用」「タックスプランニング」「不動産」「相続・事業承継」 この6つの試験科目はFP3級だけでなく、2級でも1級でも共通です。
それぞれの難易度が上がっていくだけで、基本の考え方は3級の学習で身に付きます。
実技試験の詳細
実技は、実施団体によって試験科目が異なります。
金融機関にお勤めではない方で、独学で学習して受験される方は、きんざいの「個人資産相談業務」を選択する方が多いようです。
この他に、同じくきんざいの「保険顧客資産相談業務」FP協会の「資産設計提案業務」があります。
独学?通学・通信教育?それぞれのメリットデメリット
ここまで、FP試験の概要や受験について確認してきました。
いよいよ資格取得に向けて勉強しよう!と思ったものの、独学が良いのか、通信教育がいいのか、通学がいいのか…非常に悩ましい問題です。それぞれのメリット・デメリットをまとめました。
独学のメリット・デメリット
独学の一番のメリットは、何といっても「費用が格安で済む」というところです。
市販のテキストを購入し、それらを繰り返し学習することで知識を定着させていく方法です。ちなみに市販のテキストは、最低でも基本参考書と過去問題集はあった方が理解が進んで良いでしょう。
デメリットとしては、意志の強さをキープしなければならないことが挙げられます。独学は、その名の通り一人で学習を進めていくスタイルですので、テキスト選びから学習計画を立て、実際に進めていくことも全て自分だけで完結していかなければなりません。
当初の目標をコツコツ進めていける方なら安心ですが、ついつい学習が遅れていく方もいらっしゃいます。 また、独学の場合だと質問できる場所がないため、解らない点があっても自力で解決しなければならないというデメリットもあります。
独学を選ぶと良い方は、学習時間が多く確保できる方です。
時間をかけてテキストを繰り返し読み、問題を繰り返し解くことができれば、独学でも十分に合格が可能です。
通学・通信教育のメリット・デメリット
通学・通信教育のメリットは、テキスト選びから学習計画に至るまで自分で行わなくて良いということが挙げられます。
契約さえすれば、その専門学校や通信教育の会社のオリジナルテキストを使用して、その計画通りに勉強を進めていくだけです。自力ではわからない問題や質問に関しても解答してもらえるサポート体制も万全です。
デメリットは、費用がかさむ点が挙げられます。独学なら数千円で済むところを、通学・通信教育だと数万円かかります。
通学する為の時間の捻出も必要ですし、通信教育なら問題添削の締め切りもありますので、自分のペースで学習を進めていきたい方には少々窮屈かもしれません。
通学・通信教育を選ぶと良い方としては、急いで資格を取る必要のある方や、独学に自信がない方などです。
受験生タイプ別(社会人・主夫主婦・学生)オススメ勉強法
それぞれの方の置かれている環境によって、合格の近道となる勉強法が違います。
FP3級取得に向けて、それぞれの受験生タイプ別にオススメの学習方法を紹介していきます。
社会人にオススメの勉強法
お勤めをしながら資格取得に向けて学習を進めるのは容易ではありません。
一番大変なことは、学習時間の確保です。
例えば「休日は4時間、平日でも1日2時間は勉強したい」と決めたとして、2時間まとめて机に向かうことは難しいのではないでしょうか。
では、学習時間の確保はどのようにしたら良いかというと、通勤時、休憩時間、などのスキマ時間の確保です。「1日2時間」の目標に対して、例えば朝と帰りの電車の中でテキストを読んだり、スマートフォンで動画を見たり、スキマ時間を累計して1時間は確保できたとなれば、残りの1時間をまとめて机に向かうようにすれば、「平日でも2時間」という目標達成となります。
通勤時にテキストを広げることができる場合だけではありませんので、スマホを活用し、FP3級合格対策のアプリなどを利用しても良いですね。
主夫・主婦にオススメの勉強法
日々の家事・育児は、学校の時間割のようにキチっと決められたとおりに行うことはできません。
そんな中で資格取得を目指して勉強するのは、とても大変なことです。
社会人向けの学習方法と似ていますが、主婦・主夫の方も「スキマ時間」が非常に有効になってきます。「13時から14時までは必ず勉強する」と決めたとしても、その時間帯に来客があったり、子どもさんが体調を崩したり等、突発的なことでなかなか毎日決まった時間に学習するのは難しいのではないでしょうか。
例えば「こどもを寝かしつけてから30分テキストを読む」「お米を研いで炊飯器にセットして、お米が炊けるまでの間アプリで過去問を解く」など、日常の小さな時間でも大切に積み重ねていくと、一日あたり合計1~2時間の学習時間には十分なります。
時間の面から通学はなかなか厳しいですし、費用の面から通信教育も躊躇してしまう方も多いと思いますので、是非スキマ時間を活用して、市販のテキストで独学でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
確実に手堅く合格していくために、学科のみ、実技のみ、それぞれ一つずつ合格していく方法も効果的ですね。
学生にオススメの勉強法
大学生の場合、希望する業種によっては就職活動に有利になることもありますので、大学在学中にFP3級は是非チャレンジしていただきたい資格のひとつです。
大学によっては、課外講座として外部講師を招いて無料でFP資格取得レッスンを受けることができるところもあります。まず通っている大学にそのような制度がないか確認してみてください。
また、大学生協などの学内の売店に資格の専門学校のパンフレットが置いてありませんか?
もしあれば手に取ってみてください。大学生向けの学割プランなどお得に通学・通信教が受けられるチャンスです。
学習時間が比較的多く取れそうであれば、独学でのチャレンジも良いのではないでしょうか。
例えば授業がない夏休みに、独学でみっちり1か月学習をして9月のFP3級にチャレンジしてみる等、FPは年に3回受験のチャンスがあることを逆手にとって、ご自身に年間スケジュールに合わせた学習計画を立ててみてはいかがでしょうか。
マコト
いかがでしたか。FP資格取得に向けて、ご自身のタイプに合った勉強法を実践することで、きっと合格への近道となることでしょう。是非頑張ってください。
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