日本には数多くの資格がありますが、その中でも簿記は人気があります。その反面で、問題集を見ても、どういった勉強をするべきなのか、どんな方法が良いのか迷うはずです。いろいろと合格を目指す方法がありますが、実際に簿記2級を合格した体験から、自分に合った方法を見つけてみませんか?
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簿記2級はどんな資格?
会社だけではなく、現在では個人でもインターネットを使ったりして売買をすることが増えてきました。物やサービスを売買すると自然とお金の出入りが発生しますが、これを一定のルールの下で記録するのが簿記です。お金の出入りを含め、取引の記録を残すことによって、現在の経営状態も判断できます。
・簿記2級とは?
簿記2級は、3級がターゲットとしていた個人事業主規模ではなく、一般の企業の経理が対象です。財務諸表を読み解く力が必要で、3級には存在しなかった工業簿記も追加されます。
これが大きな違いであり、財務諸表を中心とした財務会計を商業簿記、主に組織内部で使われる管理会計として工業簿記に分かれるのです。名前には工業とありますが、管理会計の基礎を学ぶことになります。
・簿記2級をとったら役立つのか?
一般企業の経理担当者を目指すのなら、簿記2級の知識が基礎になるのは間違いありません。簿記2級を取得することで、企業会計に関する最低限の知識を持っていることの証明もできます。大事なことは、資格の勉強が仕事での基礎の力であって、ここから多くの知識を身につけていかなければいけません。そのために、大きく役立つ資格になるでしょう。営業職でも管理会計を学び、お金の流れを知ることに役立ちます。
簿記2級の合格を目指すためのルートは3つ
簿記2級に合格するのは、簡単ではありません。難易度としては合格率25%前後になるのが物語っています。
経理の経験でもなければ、聞いたことのない言葉の壁に必ずぶつかるはずです。この壁を乗り越えるためには、合格を目指す勉強方法が3つあります。
- 資格学校に通う
- 通信教育で学ぶ
- 独学で合格を目指す
・資格学校に通ってみる
簿記2級の合格を目指すために、資格学校は有効な手段です。資格学校は、多くの知識を積み重ねてきており、合格に向けての最短コースをたどれます。周りには同じく簿記2級合格を目指す人が集まり、お互いに刺激を受けて切磋琢磨できるのは、他の勉強方法との大きな違いです。
費用を見ると、3つの勉強方法のなかでももっとも高額ですが、資格対策の書籍などには書かれていないポイントも知ることができます。合格に向けた知識や技術を身につけられるのが、もっとも大きなメリットです。
・好きな時間にできる通信教育
通信教育は、資格学校がおこなっているサービスのひとつです。資格学校に通うことができない場所に住んでいても、効果的な勉強ができます。
自分の生活の中で、好きな時間に勉強できるところが通信教育の強みです。費用は掛かりますが、資格学校ほどではありません。教材も資格学校が発行しているものを使うため、これまで蓄積された知識を活用できます。試験前対策として、資格学校にいくコースまで用意されているなど、いろいろと選択肢も広がります。競争意識という部分では目の前に同じく合格を目指す仲間はいないため、自分でモチベーションを高めることが必要です。
・一番費用がかからない独学
費用負担としては、もっとも少なくできるのは独学です。テキストなどの教材を自分で買ってくれば、だれでもできます。時間も自分の自由にできますが、競争意識が高まらないため、モチベーションを維持しないと勉強が続きません。時間を自由にできるのは、勉強をしない、勉強を辞めることも含まれるからです。
テキストの選定は十分に注意しなければいけません。自分で選ぶことになりますが、適切なものでなければ、間違った知識を身につけてしまうからです。最新のテキストが安全ですが、これでも資格学校で教わる合格のための技術は身につきません。費用負担を下げる代わりに、どこまで必要な知識が身につくのかを判断しなければいけないでしょう。
独学でも簿記2級に合格できる
独学では簿記2級は合格が難しいといわれます。しかし、不可能ではありません。合格するための方法を考えるのが重要なのであって、独学だから合格できないわけではないからです。
・独学で合格を目指す
独学で合格を目指すためには、一体何が必要なのかを考えます。勉強のためにはテキストが頼りですが、法改正などで変わってしまう部分があるため、最新のものを用意しましょう。これを知識のベースとして、さまざまなテキストを集めて勉強していきます。
商業簿記は、3級をベースとして勉強できますが、工業簿記は2級が存在しません。新しい用語もどんどんと出てきますので、正確な知識を身につける必要があります。テキストの中には、索引がついているものがありますので、困ったときのために1冊用意しておくことがポイントです。
・気持ちを切らないこと
独学で勉強することになれば、自分で時間を作らなければいけません。初めのうちは、合格を目指し時間も作るでしょう。ところが、だんだんとモチベーションが下がり、勉強する時間も効率も落ちてきます。これが当たり前のことで不思議なことではありません。モチベーションを引き上げるため、集中することも必要ですが、合格までスケジュールを管理しながらの勉強が大切です。
自分でやった簿記2級の勉強方法
いろいろな勉強方法がありますが、自分の場合には効率を上げるためにどうするのかを考えました。働きながら勉強するのは、どうしても時間が限られています。資格学校に通う時間はありませんし、通信教育は費用が掛かりすぎました。そこで、独学で合格を目指す方法を考えたのです。
・理解できるための資料を集める
経理の知識があれば、商業簿記はそこまで難しくありません。私も全く経験がありませんでしたが、営業職だったこともあり、言葉に対してはある程度の知識をもっていました。ところが、工業簿記になると、実際に工場で働いたこともなく、仕掛品という言葉さえ分かりません。
そこで、とにかく言葉を調べられる資料を探しました。日商簿記の問題集だけではなく、ビジネス会計検定のテキストも集めて、とにかく言葉を理解するところからスタートしたのです。
次にどんどんと問題を解きました。ここで重要なことは、わかることとわからないことを明確にすることです。わからないことは、後回しにして、わかることをはっきりさせます。わかることがはっきりすれば、理解しているためもうやりません。これで時間の短縮ができます。
理解できていないことの中で、なにがわからなかったのかを明確にしていきます。言葉がわからなければ、理解できるまで進め、問題が解けていないのであれば、類似の問題を探して解き続けて力をつけたのです。
・過去問の重要性
簿記の試験を見ると、過去の問題に類似している設問が多くみられます。単純にいえば、簿記2級の試験範囲は、そこまで広くはありません。
そこで、これまで試験で出題された過去問を徹底して解きます。資格学校であれば、傾向と対策としておこなわれることですが、独学ではこれができません。ここで諦める必要などないのは、資格学校が試験直前対策として模擬問題を発行するからです。これを利用して過去問と突き合わせていくと、今回の試験で予想されている範囲も自然と見えてきます。
時間の配分も問題です。過去問を解くときに、時間を計測していくと、自分の知識に対して時間が足りるかどうかも見えてきます。間に合わないのであれば、なにがボトルネックになっているのかをはっきりさせられると対策も見えるからです。過去問を解いているだけでも、ここまでの対策ができるのですから、合格への近道になるのは間違いありません。
簿記2級の範囲は実は広くない
過去問を徹底して解くことが合格への近道
まとめ
簿記2級は、勉強するためのモチベーションを管理できるかどうかがカギです。知識を身につけ勉強していけば、合格は見えてきます。勉強にかかる時間はこれまでの生活で大きく差が出ますが、壁になることは何か、乗り越えることは何かをはっきりさせれば、独学でも合格できるでしょう。
マコト
簿記2級は、難しくありません。問題は言葉の壁を乗り越え、自分のやる気を維持することです。過去問と向き合っていく中で、合格が見えてきますので、あきらめずに頑張っていきましょう。
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